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【睡眠障害】不眠症になる原因と不眠症の具体的な対処法

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不眠症には4つのタイプがある

不眠症とは、寝つきが悪い、眠りが浅く熟眠感がない、朝早く目覚めてしまうなどの症状が続き
日中の倦怠感や意欲・集中力低下、食欲低下など身体や精神に不調があらわれる状態をいいます。

通常大きく4つのタイプにわけられます。
また、最近は2つのタイプ、A:入眠障害型とB:睡眠維持障害型(中途覚醒プラス早朝覚醒)に分けることも多くなってきました。

① 入眠障害…寝つきが悪い
② 中途覚醒…睡眠中に何度も目が覚める
③ 早朝覚醒…朝早くに目が覚める
④ 熟眠障害…ぐっすり眠ったという感覚が得られない

不眠症になりやすい年齢

不眠症は、40~50歳がもっともなりやすいといわれています。
加齢とともに発症率が高くなり、とくに高齢者では睡眠維持障害型(中途覚醒や早朝覚醒)が増えてきます。
ホルモンが影響としているといわれる女性の発症率がとくに高く、中高年以上の女性は2人に1人は不眠症といわれています。

不眠症の原因

不眠症の原因は、以下の5つのPにわけられます。

身体的要因(physical)

身体に何らかの不具合があり、眠りが浅くなってしまいます。
(例)痛み、かゆみ、咳、喘息、アレルギーなど

生理学的要因(physiological)

体内時計が狂うことから起こります。
(例)不規則勤務で、寝る時刻と起きる時刻が日によってバラバラになる

心理的要因(psychological)

緊張や不安、ストレスなどにより、眠りが妨げられてしまいます。
(例)翌日に失敗が許されない会議や交渉事がある、失恋や人間関係のストレス

精神医学的要因(psychiatric)

精神障害の発症に伴い、興奮状態が続いたり幻覚や妄想を抱いたりするようになると、眠れない状態が続くことが多くなります。
(例)うつ病など

薬理学的要因(pharmacological)

何らかの薬などの副作用の影響で眠れなくなることがあります。
(例)薬、アルコール(お酒)、カフェイン(コーヒーや紅茶)、ニコチン(タバコ)など
DSM-5(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders,5th edition)によれば、成人の約3分の1が不眠症状を持ち、10~15%が日中の機能障害の経験があり、6~10%が不眠障害(不眠症)の診断基準に合致します。開業医の診察では、受診者の10~20%が不眠症状を訴えます。不眠の訴えの男女比は1:1.44で、女性に多く、不眠のある人の40~50%に併存する精神疾患が存在します。

不眠障害(不眠症)の診断基準(DSM-5)

A. 睡眠の量または質の不満に関する顕著な訴えが、以下の症状のうち1つ(またはそれ以上)を伴っている。
(1)入眠困難(子どもの場合、世話する人がいないと入眠できないことで明らかになるかもしれない)
(2)頻回の覚醒、または覚醒後に再入眠できないことによって特徴づけられる。睡眠維持困難(子どもの場合、世話する人がいないと再入眠できないことで明らかになるかもしれない)
(3)早朝覚醒があり、再入眠できない。

B. その睡眠の障害は、臨床的に意味のある苦痛、または社会的、職業的、教育的、学業上、行動上、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。

C. その睡眠困難は、少なくとも1週間に3夜で起こる。

D. その睡眠困難は、少なくとも3ヶ月間持続する。

E. その睡眠困難は、睡眠の適切な機会があるにもかかわらず起こる。

F. その睡眠困難は、他の睡眠-覚醒障害(例:ナルコレプシー、呼吸関連睡眠障害、概日リズム睡眠-覚醒障害、睡眠時随伴症)では十分に説明されず、またはその経過中にのみ起こるものではない。

G. その不眠は、物質(例:乱用薬物、医薬品)の生理学的作用によるものではない。

H. 併存する精神疾患および医学的疾患では、顕著な不眠の訴えを十分に説明できない。

不眠の対処法

不眠症になった原因を取り除くことが重要です。しかし、不眠症は複数の要因が複雑にからみあっていることが多く、なかなか簡単には改善しないものです。不眠を引き起こした根本的な要因を探し出すことが不眠症治療の出発点です。

布団に長時間入っていませんか?

不眠に悩む多くの人は、長時間布団に入りがちです。
実は、眠れないのに長時間布団の中で過ごすこと自体が、不眠症を持続・悪化させてしまいます。
長く布団の中にいると、睡眠が浅くなり、睡眠の質の低下につながります。また、眠りにつくまでの時間が長くなることで焦りを感じてしまい、睡眠に対する不安感をますます高める結果になってしまうのです。

<健康づくりのための睡眠指針~睡眠12箇条~>

1. 良い睡眠で、からだもこころも健康に
2. 適度な運動、しっかり朝食、眠りと目覚めのメリハリを
3. 良い睡眠は、生活習慣病予防につながります
4. 睡眠による休養感は、こころの健康に重要です
5. 年齢や季節に応じて、昼間の眠気で困らない程度の睡眠を
6. 良い睡眠のためには、環境づくりも重要です
7. 若年世代は夜ふかしを避けて、体内時計のリズムを保つ
8. 勤労世代の疲労回復・能率アップに、毎日十分な睡眠を
9. 熟年世代は朝晩メリハリ、昼間に適度な運動で良い睡眠
10. 眠くなってから寝床に入り、起きる時刻は遅らせない
11. いつもと違う睡眠には、要注意
12. 眠れない、その苦しみをかかえずに、専門家に相談を

不眠の具体的な治療法

不眠症の治療には「睡眠調整法(睡眠スケジュール法)」と呼ばれる以下の2つの方法があります。

刺激制御療法

刺激制御療法は、就床しても寝つけなかったことの苦痛や記憶がすり込まれて、寝室に行くだけで苦痛を感じてしまう患者さんに対して、眠くなったときだけ寝室に行くようにする、寝室で睡眠とセックス以外のことはしない、眠れなければすぐに別室に移動するといったことを指導します。入眠困難や中途覚醒に効果があります。

<具体的な方法>
① 眠くなったときにだけ布団に入る。
② 寝室を睡眠とセックス以外に使わない。読書やテレビは別の部屋を使う。
③ 本当に眠くなるまで寝室に入らない。
④ 夜中に目が覚めてしまったら、別の部屋へ行き、眠くなったら寝室に戻るようにする。
⑤ どんなに眠れなくても、毎朝同じ時刻に起きるようにする。
⑥ 日中、昼寝はしないように心がける。

睡眠制限療法

睡眠制限療法は、少しでも長く眠ろうとして長時間ベッドの上で過ごすことが逆効果であることから、ベッドの上で過ごす時間を平均総睡眠時間内に制限する療法です。これによって、ベッドの上にいれば眠れるという条件づけがされます。

<具体的な方法>
① 床上時間を設定する
床上時間とは、布団に入ってから出るまでの時間を指します。
※床上時間=2週間の平均睡眠時間+15分
※平均睡眠時間が5時間未満の場合は床上時間を5時間とする

② 毎日ほぼ一定の起床時刻を設定する
休日を含め、一定の起床時刻にします。

③ 布団に入るのは眠くなったときか、設定した時間になったときだけにする

④ 睡眠日誌を記録する
毎日起床時に睡眠日誌を記録します。
※睡眠日誌とは、就床時間・睡眠時間・起床時間などの毎日の睡眠の状態の記録のこと

⑤ 昼寝はしない
日中や夕方の昼寝は避け、いつもどおりの生活をしましょう。日中の活動量(仕事や趣味、家事、日課など)を減らさないことも重要です。

⑥ 1週間実施し、睡眠効率を計算する
③~⑤を1週間実施し、1週間の睡眠効率を計算します。
※睡眠効率=1週間の平均睡眠時間÷1週間の平均床上時間
算出した睡眠効率から、就床時刻を設定します。
・睡眠効率が85%以上…就床時刻を15分早める
・睡眠効率が80~84%…同じ就床時刻を継続する
・睡眠効率が80%未満…就床時刻を15分遅らせる

⑦ ②~⑥を繰り返し、1週間ごとに睡眠状態を確認する
日中の眠気、体調、入眠のしやすさなどを考慮しながら、自分に合った睡眠時間を見つけていきましょう。

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