天塚財閥

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【孫正義】80~90年代の雑誌インタビューから読み解く経営戦略

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孫正義は比類ない大事業家だ!
その情熱もさることながら、戦略家としての軌道もまた素晴らしいものがある
こんなにもリスクテイカーという言葉が似合うひともいない
この記事では、孫正義の雑誌インタビュー記事を取り寄せ稀代の実業家が如何に考え、行動したかを時系列で引用する

取り寄せには以下のサービスG-Searchを使った
www.au79.work

孫正義インタビュー:1988.06.26 東京朝刊

 --漢字を覚えなくなるんじゃないですか。

 「自分で入力したひらがな、かたかなやローマ字が漢字に変換されるのは、子供にとっては驚きであり、面白いんです。勉強というものは孤独ですよね。
どっちかと言うと、対話形式ではなくて一方通行です。ところが、パソコンだと双方向のやりとりができる。子供は能動的に勉強に入っていきます」

 --じゃあ、漢字は覚えるとしても、書けなくなるのでは?

 「そういう弊害はあるでしょうね。でも、これからは手書きの必要性自体がなくなるんじゃないでしょうか」

 --なぜ、この仕事を?

 「僕が大学1年生の時、ワンチップ・マイクロコンピューターがデビューしたんです。雑誌でそのカラー写真を見て感動しちゃいましてね。すごいなあ、
人類が生んだ最高の芸術品だ、と。涙があふれてきました。青春の素晴らしさは、つまらないことにでも過敏に反応して、それを一大事としてとらえちゃうことですよね」

孫正義インタビュー:1990.03.14 東京夕刊

 乱世じゃないからと事業家に(そん・まさよし)

 若い人なら知っている。中年から上だと、知らない。その種の有名人の1人。

 パソコン用ソフトウエアの流通を、仕事とする。32歳、自分の会社をつくって8年。社員数300余。

 年商、おととし189億円、去年300億円。ことし以降は「この数字はまだ活字になると困るんですけどね、僕の思っているのは……」。

孫正義インタビュー:1995.07.22 東京朝刊

Q マルチメディアやインターネットという言葉を最近よく耳にします。こちらからいろいろと注文も出来て、便利な次世代の技術だとも聞きますが、一体どういうものなのでしょう。 東京都・吉田 照代(飲食業 41)

 人類史上の三つの革命は農業の発明、産業革命、そして最近起きているデジタルな情報通信革命だと思います。今やパソコンや、インターネットなどのネットワーク網を使い、自らの頭の働きより一千万倍も早く計算したり、情報として記憶できます。また、それをいつでも取り出せたり、地球の裏側とも交換できる時代になりつつあるのです。

 中でも最近注目されているマルチメディアを簡単に定義すると、テレビと電話とパソコンが一体化したものです。文字だけでなく映像や音声も含め、ビジュアルにいっそう素早く情報を得られます

光ファイバーが張り巡らされる七年後くらいにマルチメディア時代が本格化するでしょう。

 そこでは好きな映画を好きな時に家庭で楽しんだり、画面に商店街の入り口を呼び出し、本人がそこを歩き、一軒一軒店をのぞくように商品を品定めできる電子ホームショッピングも可能になるでしょう。

孫正義インタビュー:1996.01.05 東京朝刊

 --ソフトバンクはコンピューター関連出版最大の「ジフ・デービスグループ」の出版部門や、世界最大のコンピューター見本市「コムデックス」を運営する「インターフェース・グループ」の展示会部門の買収で一躍有名になったが、M&A(企業の合併・買収)を経営のなかで、どう位置付けているのか。

 孫氏 ライバル会社が倒れるまで競争するのは、戦いで言えば相手を全滅させるまで戦うことに等しく、双方疲弊するだけだ。しかし、外交戦=M&Aでは戦わずして、相手もこちらも傷つかずに陣地を広げることができる。私たちには資金的な余力があり、業界も成長真っ盛り。金利はかつてないほど低い。こんな時にじっと座していること自体、ナンセンスだ。

孫正義インタビュー:1996.01.09 東京朝刊

--日本で事業を始めるのは困難でしたか。

 「米国の方がずっとハードルが低いのは確かだ。たとえば日本で新規顧客を開拓する時、営業の中身を一生懸命に説明すると『おもしろい』と言う。だが、取引の話になると、『どういう実績があるか』とか『資本金はどれぐらい』と聞かれる。スタートしたばかりなのに、そんなに成果があるわけがない。すると、『実績がひと通りそろったら来なさい』だ」

 --米国では、そうは言われませんか。

 「米国人は、ベンチャー精神を歓迎するところがある。若ければ実績がなくて当然で、内容さえ面白ければ『大いに始めよう』となる。米国では担保を求めるよりチャレンジが先だ。その代わり、うまくいった時の見返りはしっかり要求する。どうなるか分からないのに協力してくれるのだから、それは理解できる」

孫正義インタビュー:1996.01.20 東京夕刊

○入院中は読書に没頭

 当初は、「なぜ、こんな大事な時期に」と焦りました。でも、途中で「これも良い試練だ。貴重な時間と思って、とことん本を読もう」と決心したら、気持ちが落ち着きました。歴史物、コンピューター関連書などを手当たり次第に読みあさりました。八六年二月に社長に復帰しましたが、この間、有能な社員が他社に引き抜かれたこともあり、とても苦労しました。

 その最たるものが、商品価格データベース事業の失敗です。八四年に別会社で始めました。この事業は、消費者に身近な商品が、どこでいくらで売られているかをデータベース化し、そのデータを掲載した雑誌を売るものです。テレビ宣伝もしたのですが、まったく売れず、半年ほどで廃刊にしました。残ったのは十億円の借金でした。

 この借金を返すために、発明をしました。電話をかける際、NTTと第二電電三社の回線の中から、自動的に一番安い回線を選ぶ装置です。NCCBOXと呼んでいます。一種のアダプターで、半年かけて発明しました。今では、類似品も含め多くの電話に付いているはずです。この装置で、これまでで累計二十億円を稼ぎました。

孫正義インタビュー:1996.01.27

 ○30分ですむ決算作業

 わが社には、社員一人あたり約三台のパソコンがあります。このパソコン網で、日々の売り上げなど基本的なデータを集めています。これに加えて、一日に女性の担当者一人が三十分だけ特別なデータ入力をすれば、会社全体の日次決算のための作業はおしまいです。

 データはすべてグラフ化してあり、一目瞭然(りょうぜん)です。日次決算のためのソフトは、もちろんわが社の独自開発です。売ってくれという希望はありますが、だめです。わが社は日本中のソフトを売っていますが、これが唯一、売らないソフトなのです。チームごとの様々な指標を集めれば、全社では膨大な数のグラフができます。千本集めて定期的に問題点がないか分析するのを「千本ノック」と呼びます。九五年からは一万本にしました。

孫正義インタビュー:1997.04.11 夕刊

 ベンチャーの旗手といわれ、ほんの十五、六年でここまでのし上がってきた。その動向や発言から想像すると、近寄りがたい迫力がありそうだが、実際は物腰柔らか、口調は優しく、目じりにシワがよるくらいの笑みを浮かべてだれにも接する。

 「昨夜は十二時半に寝ました。いつも六、七時間は寝てます。たまの休みには家族とも遊びます。二人の娘はいま、中学三年と高校一年。たまにテレビゲームをやりますけど、ぼくが負けるんですよ」

 会場で各社のブースを視察して回る目つきは、パソコンソフト卸業の社長のそれではない。パソコン少年の目である。

 「ええ、楽しくてね。個人的にも」

 インテル社のブースで、未発表のマイクロプロセッサー「Pentium 2」をめざとく見つけると、もうつかんで離さない。そばからインテル副社長・傳田信行氏が「貸すだけですよッ」。

 「ケチーッ」

 「おい、孫さんに持ってかれないようにヒモつけとけよ」--笑いが巻き起こる。

 「今日は、これをもらってきちゃったのが一番うれしい。もう返さないでおこうかな」

 子どものような好奇心がこの人の原動力か。笑みを浮かべたまま、何百人もが待つ会議場へと消えていった。

孫正義インタビュー:1999.08.10 エコノミスト

 孫氏は一途な人物である。一つのことを思い詰め、のめり込み、突っ走っていくタイプだ。変に策を弄することはしない。ゆえに、彼の経営戦略の基本はごくごくシンプルである。単純明快だ。
 孫氏の経営戦略は次の三つのキーワードによってそのすべてを網羅することができる。
 「ナンバーワン主義」
 「中立主義」
 「弱者の論理・強者の論理」
 事業の拡大を図るときは、常にその分野のナンバーワン企業と組む。このナンバーワン主義を、孫氏は創業から今日まで貫き通している。

孫正義インタビュー:1999.09.20 AERA

八〇年代、一時日本のコンピューター業界を席巻した「日の丸OS(基本ソフト)」、TRON(トロン)に猛反対した。日本発のOSを世界に発信して、コンピューター業界を支配する米国への反撃を試みようという発想だったが、孫社長から見れば「鎖国」の発想だった。実質的な世界基準を求めて国際市場の潮流が大きく動いている時に、それに逆らってみたところで孤立を深めるだけだ。政府の審議会でたったひとりTRON反対の意見を述べて、即座に通産省出入り禁止となった。歴史の流れはその後、孫社長の正しさを証明した。「二十一世紀は、何国人がつくったとか、そんな小さいことを言っている時代じゃない。ぼくは、こざかしく小さな正義を語るエリートが一番癪にさわるんです」

孫正義インタビュー:1999.09.25 東京朝刊

 --十月からソフトバンク本体が純粋持ち株会社に移行するが、狙いは。

 「日本の一部上場企業で社員がたった六人というのは初めてだろう。純粋持ち株会社になれば、事業会社のように日常業務に忙殺されることなく、新しい仕事に取り組むことができる。子会社の事業も自己完結型になって、各社の社長が素早い意思決定をできるようになる」

 --今後十年間はインターネット事業に専念すると、常々話しているが。

 「現在、ネット関連の傘下企業は日米だけで約百二十ある。五年後には全世界で七百八十社に増やしたい。アメリカが四百社、日本が百五十社、さらにヨーロッパ百五十社、アジア五十社、南米三十社だ。その投資のために、現在約二千億円のファンドを用意しているが、あと二回ほど新しいファンドを募る予定だ」